今度はモンブラン・トラムウェイに乗って氷河に近づきます

2022年7月24日の日曜日、シャモニー･モンブランのホテルから早朝、エギーユ・デュ・ミデイ展望台を経てパノラミック･モンブランでの空中散歩の風景を前回お伝えしました。この日の午後はゆっくりとホテルを出て、シャモニー・モンブラン駅から赤い列車で南のル・ファイエへ。そこで青いトラムウェイ・モンブランに乗り換えます。モンブラン・トラムウェイはフランスで一番高いところまで昇るアプト式登山鉄道なのだそうです。終点のニー・デイグルで降りると、ビオアナ氷河をはじめとした雄大な景観がすぐ目の前に広がりました。

エギーユ・デュ・ミディ展望台から下のロープウェイ乗り場に戻りました。3000メートル級の展望台の気温は一桁でしたが、1000メートルと少しのシャモニーの町は午前中でも既に30度を超えています。ホテルへは戻らずに、まずは前の日に下見に行ったモンタンヴェールの登山電車の駅へ。

夏休みの日曜日とあって多くの親子連れでごった返しており、数十分待った後に赤い登山電車になんとか乗り込むことが出来ました。

誰一人マスクをしていない列車内でマスクをしているアジア人ふたりは、結局のところ旅の気分を楽しむことができずに、メール・ドゥ・グラス氷河を諦めて駅に着くなりすぐ、混雑を避けてまだ空いている下りのアプト式電車に乗ってとんぼ返りしたのでした。

仕切り直しのため一旦ホテルに戻って部屋でランチをいただきました。そのあとシャモニー・モンブラン駅へ。今度はモンブラン・エクスプレスに乗車します。

マウンテンバイクも乗せることのできるゆったりとしたスペースのある列車です。

トラムの乗り場は鉄道駅のサン・ジェルヴェ・ル・バン/ル・ファイエ、標高は570メートルです。これに対してトラム終点の高度は2380メートルで、標高差は約1800メートルもあるのです。

モンブランの南側から回り込むルートなので、雪のない夏山の風景となりました。

12.4キロメートルの道のりを時速15キロ、最大勾配25パーセントで昇っていきます。

ぐんぐんと･･･。

チラッと氷河が見えてきます。

もうすぐ到着。約1時間15分ほどで終点のニーデイグルです。

ここも以前は氷河で被われていたはず。

山小屋がある方へ昇ります。後ろを振り返るとトラムを降りた場所が見えました。荒々しい岩場のスゴいところに来てしまいました。

氷河がすぐ目の前に。

氷河の近くまで来ると足がすくんでしまいます。

並んで取ったチケットで山を下ります。

モンブランの南斜面に別れを告げます。

あらあら、牛さんたち。

石丸謙二郎さんナレーションの『世界の車窓から』みたい。

こうして日の暮れるころ、一気に2000メートル近くを下ってきたのでした。この日もシャモニー・モンブランに泊まって翌朝はモンブランの対面にあるブレヴァンを目指す予定、続きます。